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玉響記=たまゆらのき=

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イボタ蝋

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12月に入り2日~3日開催の仮名書展を見に大阪・高槻へ行く。
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26年前に亡くなった師匠の作品。この方も私も同じ師に手ほどきを受けた。懐かしい作品である。
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仮名作品は 額や軸ばかりでなく屏風、衝立、巻子、帖など料紙が華やかで 漢字作品より書く文字の数が多いので大変かもしれない。大作70点が並ぶ。

高槻へ大阪駅より新快速で17分、そこから京都へ13分、一度に用事をする方が良いかと時間設定をしたが昼食の時間がない。駅でホットドックを購入し電車の中で食べる。この歳になると こんな恥ずかしい事が出来る。
京都から地下鉄で四条へ。
イボタ蝋_d0330311_20431291.jpgクリスマスの飾り付けもされている地下街を大急ぎで歩き 目的地へ。

この日は 料紙の講習会に参加する予定だった。
書道用の用紙には蝋箋という紙がある。
これは、具引きした紙を版木の上にのせ、猪の牙で擦りだして文様を透かし出す。
これを年賀状用に加工する講習である。実は11月の予定だったが このような講習会への参加希望者は少なく取止めになったので 他の講座の時間に特別教えてもらえることになった。
猪牙(ちょき)を使って加工するのだが イボタ蝋という蝋を使って模様を浮き出す事も出来る。イボタ蝋_d0330311_20575829.jpg
イボタ蝋とはカイガラムシの一種・イボタロウムシの雄幼虫がイボタノキの枝の周囲に群生して分泌した棒状の蝋塊より得られる蝋だそうだ。
本来はロウソクの原料や家具の艶出し、碁石の艶出しなどに用いられるようだが これを使ってハガキに応用することが出来る。
下地は唐紙と同じように胡粉を引いてつくり、下地の出来上がったハガキの表を上にして模様を彫刻した木版の上に乗せ文様が出るように「イボタ蝋」で摺り出す。その上から、顔料を引き染めすると、文様部分が防染され、文様が現れる。

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蝋箋の新しい手持ちがないので 昔使ったものの一部分が右側のものである。 左は帰宅後ハガキに加工した物。

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この日は 雲母や胡粉なども使って可なりの枚数作ることが出来た。
ここへ年賀のご挨拶を書く。

もう12月!頑張らなければ・・・


【追記】
今年は手書きの年賀状を50枚ばかり書きました。これが最後になるかもしれません。ご希望下さる方がいらっしゃれば僭越ですがお送りします。非公開コメントに入れて頂ければと存じます。
by souu-3 | 2015-12-04 21:32 | 書道
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一瞬のきらめきを求めて


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