玉響記=たまゆらのき=

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忘却

元々「忘れやすい」人間だったけれど最近酷くなってきた。
忘れるということは良い事もだけれど 嫌な事も忘れるので これも良しと思っていたが、やっぱり不便なことだらけだ。
他人に頼まれたことを忘れるのが一番良くない。
「忘却とは忘れ去ることなり。忘れえずして忘却を誓う心の悲しさよ」
「♬ 君の名はと  たずねし人あり  その人の 名も知らず・・・♪」 大昔 この歌と共にこの言葉を聞きながら育ったように思う。
こんな記事を見つけた。
「忘れることは(特に)年寄りの特権である。
名前を忘れ、顔を忘れ、食事したのを忘れ・・・・
忘れるタネは尽きマジ。というところである。

惚け老人、痴呆症、アルツハイマーなどの言葉は病気ありなしに係わらず
「忘れる症候群」を表す言葉である。
それは皆良い意味には取られない。
だが、そうだろうか?
と悪魔は考える。
忘れることを発明したのは”神”の数少ない功績である。
どんなにグルメでも一日三度の食事を一年分覚えていたら、脳はパンクしてしま
う。
イヤな奴に意地悪されて酷い目にあったことも、全部覚えていたらノイローゼに
なるか暴力に訴えることになるかも知れない。

プラス思考といわれている連中はイヤなことを忘れる名人ではなかろうか。
その代表が長島である。
彼は忘却王である。
脳梗塞で倒れても多分大丈夫。
昔、プロ野球選手だったことを忘れてしまえば車いす生活もへっちゃら、というわけである。

年寄りが嫌われるのは忘れることではなく、覚えていることである。
昔の自慢話。これは何年経っても、何歳になっても忘れない。
だから死ぬまで繰り返すことになる。


これを読んで 少し気が楽になった。
良いのかなぁ?

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先日の公民館まつりの作品である。
手本を書く時、初めたばかりの人にはこちらから書けそうなものをお渡しするが ベテランになった人には好きな言葉、好きな書体を考え、前回に書いたように(大江健三郎さんの説)書きたいと思うものを書くのが良い。私はこれを考える時が一番至福の時なので こんなことを取り上げるのは失礼だと思っている。
今回、世界遺産になった富士山を入れたものを書きたいと調べた人が居た。
富士山は芙蓉峰ともいう。そこでこれを書きたいと言われた。
紙のサイズ、形から この3文字だけでは作品には適さない。
芙蓉峰に関する何かないだろうか?得意のネット検索を。
荻生徂徠の甲斐の客中の詩を書き添えることにした。勿論、漢詩であるが柔らかい雰囲気にしたく読み下し文にした。
甲陽(甲斐の国)の美酒 緑葡萄 霜露三更 客袍を濕す 須らく識るべし良宵 天下に少なるを 芙蓉峰上 一輪高し

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見に来て下さった市長、博学な人であることは以前にも書いたように思うが この作品の前で「荻生徂徠は大和郡山におられたんだよね」と。
帰って すぐパソコンを開いた。
「31歳のとき、5代将軍・綱吉側近で幕府側用人・川越藩主の柳沢吉保に抜擢され仕えた。柳沢邸で講学、政治上の諮問に応えた。」とあった、その後日本橋茅場町に居を移したようだが 徂徠の子・金谷、孫・鳳鳴も大和郡山藩につかえたらしい。
市長の言を疑ったわけではなく すぐ忘れるだろうけれど知らなかったことを知ることが出来、嬉しい作品展になった。
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by souu-3 | 2013-10-22 09:15 | 書道
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一瞬のきらめきを求めて


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